クロマチン再構成: BROMO ドメイン(領域)
The Bromodomain of Gcn5p binding acetylatd lysine (red).
ドメインの結合および機能
酵母からヒトに至る100種類以上のタンパク質において同定された、およそ110アミノ酸残基からなるBROMO ドメインは、アセチル化されたリシン残基に結合することができる。N末端およびC末端のヒストン尾部のリシン残基のアセチル化は、リシンのメチル化およびセリン/トレオニンのリン酸化とともに翻訳後修飾の重要な様式で、それによってヒストンのクロマチンの構造変化をさせ、遺伝子発現に対するエピジェネティックな制御を可能にする。BROMO ドメインは、クロマチンの構造と遺伝子発現を調節するタンパク質、たとえばヒストンアセチルトランスフェラーゼやある種のヌクレオソーム再構築複合体のATPase 成分などに広く分布する。BROMO ドメインはアセチル化されたリシン含有ペプチドと相互作用することが知られている唯一のドメインであるが、BROMO ドメインによるアセチル化リシンの認識方法は、ヒストンアセチルトランスフェラーゼによるアセチル-CoA の認識と同様である。BROMO ドメインタンパク質によるアセチル化リシンの認識はヒストンに限らない。たとえば、CREB 結合タンパク質の転写コアクチベーター(CREB binding protein transcriptional coactivator, CBP)のBROMO ドメインは、アセチル化されたLys382 によってp53 の認識が可能になる。このBROMO ドメインとアセチル化p53 の相互作用は、DNA 損傷に続いて起こり、p53 が誘導するCDK 阻害剤のp21 の転写活性化および細胞周期停止を促進する。
参考文献
- Owen, D.J. et al. (2000) EMBO J. 19(22), 6141–6149.
例: ドメインタンパク質
例: ドメインタンパク質と結合パートナー
| Bromo Domain Protein | Binding Partner | Specific Binding Sites |
| PCAF | Tat | BSYGRKAcKRRQRC |
| CBP (CREB Binding Protein) | Ternary complex factor Elk-1 | Not known, SSPQPKKAcKPLDGE |
| P53 | SHLKSKKAcGQSTSRHKK, SSPQPKKAcKPLDGE | |
| Gcn5p | Histone H4 | AKAcRHR |
| Celtix-1 | IRF-2 | Hyperacetylated form of IRF-2 |
翻訳監修: 大阪薬科大学 生体防御学研究室 天野富美夫先生
