Total抗体とリン酸化抗体のCSTジャパン株式会社

PI3K / Akt Signaling ( PI3K / Akt シグナル)

Akt/PKB Signaling

Pathway Description:

10 年以上前にプロトオンコジーンとして発見されて以来、セリン/スレオニンキナーゼである Akt(PKB としても知られる)は、癌の進行やインスリン代謝を含む様々な細胞作用を制御する上で必須であることから、大きな注目を浴び続けている。Akt カスケードは、受容体チロシンキナーゼ、インテグリン、B cell/ T cell 受容体、サイトカイン受容体、G 蛋白共役型受容体や、PI3 キナーゼにより PtdIns(3、4、5)P3 の産生を引き起こすような刺激により活性化される。これらの脂質は、Akt やその上流の PDK1 をはじめ Pleckstrin-homology(PH)ドメインを持つ蛋白に対して、細胞膜上の結合部位として存在する。3つの Akt アイソフォーム(Akt1、Akt2、Akt3)は、PI3K に制御されている多くの下流経路に情報を伝える。例えば、Akt はインスリンシグナルやグルコース代謝の主要な制御因子であり、遺伝子改変マウスの研究からも、これらの過程において Akt2 の重要な役割が明らかにされている。Akt は、mTOR と p70 S6 キナーゼ経路に対する効果を介して細胞増殖を制御するとともに、CDK 阻害因子:p21、p27 への直接作用や、cyclin D1 および p53 レベルへの間接的効果を介して細胞周期や細胞増殖を制御する。Akt は、Bad や転写因子の Forkhead ファミリーのようなプロアポトーシスシグナルを直接阻害することによって細胞生存を調節する、主要な因子である。Akt は、GABA 受容体、Ataxin-1、Huntingtin 等の神経機能に関与する蛋白を制御することが既に明らかにされている。最近、Akt は TGFβ シグナルを制御する Smad 分子と相互作用することが報告されている。これらの知見によりAkt/PKB は癌、糖尿病、脳卒中、神経変性疾患の重要な治療標的になっている。

Selected Reviews:

CST would like to thank Prof. Michael Scheid, York University, Toronto, Ontario, for contributing to this diagram.

翻訳監修: 千葉大学大学院 医学研究院 分子生体制御学 粕谷善俊先生

created January 2003

revised September 2008

Reference