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CSTのがん研究

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世界の死因第1位である”がん”。CSTは、何らかの形で我々全員に関わるこの深刻な疾病を改善するために、がん疾病の進行の根底にあるシグナル伝達ネットワークの解明に全力を尽くしています。活発ながん研究プログラムに加えて、製造部門と開発部門の研究者が、学術資料や高品質な研究用試薬の提供に取り組んでいます。CSTは、疾病に関わる研究貢献するだけでなく、その研究に取り組む研究者に最良のツールを提供したいのです。


がんの特性とその根底にあるシグナル伝達ネットワーク

Robert WeinbergとDouglas Hanahanによって、がんの六つの特性 (ホールマーク) が10年以上前に定義されました:増殖シグナルの維持、成長抑制の回避、浸潤と転移の活性化、複製による不死化、血管新生の誘導、細胞死への耐性(1)。その後発表された多くの報告によって、「エネルギー代謝のリプログラミング」と「免疫破壊の回避」という二つの特性も、がんの表現型として先の六つと同等の重要性をもつことが示唆されました。この二つの特性は、本分野での研究が進む中で真の特性となる可能性があります(2)。これら後天的に得られた能力は、ほぼすべてのがん細胞に共通するものであり、非常に複雑なタンパク質のシグナル伝達ネットワークによって制御されています。

Akt Signaling

最初にがん原遺伝子として発見されて以来、セリン/スレオニンキナーゼAkt (プロテインキナーゼBまたはPKBとしても知られる) は、がんの進行などの様々な細胞過程の制御において重要な役割を担っていることから、大きな注目を集めてきました。

Erk Signaling

MAPK (分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ) は、細胞の増殖や分化、運動性、細胞死など、多くの細胞プログラムに関与します。ERK1/2 (p44/42 MAPK) シグナルパスウェイは、分裂促進因子や成長因子、サイトカインなどの様々な細胞外刺激に対する応答によって活性化され、Erkシグナルパスウェイに異常が生じると、がん細胞の成長が制御不能となります。

Caspase-3 Signaling

アポトーシスは、核凝集、細胞収縮、膜ブレブ形成、およびDNA断片化を特徴とする、プログラムされた細胞死です。Caspase-3は下流のエフェクターカスパーゼであり、標的とする細胞タンパク質を切断してアポトーシスを実行します。

ALKおよびROS1

受容体型チロシンキナーゼ (RTK) である未分化リンパ腫キナーゼ (ALK) とc-rosがん遺伝子1 (ROS1) は、様々なヒトがんの研究においてC末端融合変異タンパク質として同定されています。

極めて重要な腫瘍細胞学のターゲット

腫瘍細胞は、免疫システムによる発見と破壊から逃れるために、いくつかの防御手段を備えています。その中には、自然免疫システムを巧みに利用し、免疫チェックポイントタンパク質とリガンドを上方制御するものもあります。

  1. Hanahan, D and Weinberg, RA. (2000) Cell, 100, 57-70.
  2. Hanahan, D and Weinberg, RA. (2011) Cell, 144, 646-674.

ネットワークシグナル伝達

正常な細胞では、成長、増殖、移動あるいは細胞死の有無など、細胞の運命を決定するために、細胞内外からの入力情報を複雑なシグナル伝達ネットワークを介して継続的に伝達しています。この「シグナル‐伝達‐応答 (signal-cue-response)」モデルでは、入力される情報によってシグナル伝達ネットワークがどのように刺激を受けて細胞挙動を制御しているかが説明されます(1)。シグナル伝達ネットワークについての理解が進むにつれて、パスウェイ自体は、静的、直線的に進行するのではなく、非常に動的、多変量的であり、様々な入力を長期的に受容できることが明らかになってきました。したがって、遺伝子変異によってネットワークノードの破壊や変化が起こったことで情報伝達過程に変化が生じ、結果として細胞運命に重大な影響が及び、制御不能な細胞増殖や最終的にはがんに至ることもあります。

Cancer Diagram

がん細胞では、遺伝子変異によって「シグナル‐伝達‐応答」モデルを介した正常な情報伝達の流れに変化が生じ、その結果、疾患表現型が現れます。DNAの変異や増幅、複製数の変化などの遺伝子変異は、ネットワークを混乱させるとともにエピジェネティックな制御機構やmRNAのスプライシングを介して遺伝子発現にも変化を与えます。突然変異が機能に及ぼす結果を理解することと疾患ネットワークのモデルを構築することは、依然としてがん研究における大きな課題となっています(2)。システム生物学は、正常状態および疾患状態のどちらにおいてもネットワークシグナル伝達研究の基礎とされてきました。現在、がん研究者の多くは、1種類のパスウェイやノードの研究をするのではなく、システム生物学を基にして、ゲノミクスとプロテオミクスから得られたデータを統合する手法を用いて、薬物療法や突然変異、あるいは入力情報の変化に対する細胞応答が予測可能な計算モデルを作成する研究を行っています(3)。これらの計算モデルでは様々な情報源から得られたデータが活用されます。ゲノム情報は、次世代シーケンシングによるディープシーケンシング、遺伝子発現アレイ、ハイスループットRNAiスクリーニング、ならびにメチル化状態の解析を目的としたエピジェネティックプロファイリングから得られます。リン酸化やその他の翻訳後修飾に関する質量分析を用いたアッセイから得られたプロテオミクスデータは、技術の進歩に伴ってより豊富になりつつあります。こうしたデータは、Cancer Genome Atlas project (Human Cancer Genome Project) によって作成されたものなどのパブリックリポジトリのデータと統合されます。このプロジェクトは、様々な解剖学的部位における20種類のがんのゲノム配列を決定することを目的とし、突然変異の分類と新規の疾患ドライバー遺伝子の同定を試みています (cancergenome.nih.gov)。さらに、これらのデータは、がんのシグナル伝達ネットワークに関する理解の促進や、がん患者に最も効果をもたらす薬物療法のデザインに役立つ予測モデルの作成にも非常に有用です。

  1. Pawson, T and Linding, R. (2008) FEBS Letters, 582, 1266-1270.
  2. Creixell, P, Schoof, et al. (2012) Nat. Biotechnol., 30, 842-848.
  3. Erler, JT and Linding, R. (2010) J. Pathol., 220, 290-296.

ネットワーク医療 (Network Medicine) と薬剤耐性

Network Medicine and Drug Resistance

がんなどの複雑な疾患の治療には、急速に分裂する細胞 (正常細胞とがん細胞の両方) を無差別に標的とし、多くの副作用も伴う従来の化学療法ではなく、より洗練された方法が必要とされていることは言うまでもありません。医療の個別化の時代を迎えた今、臨床現場では、がんの原因となる患者それぞれの異常に基づいた治療が始まりつつあります。新たに開発された分子標的薬は、特定のシグナル伝達ノードの働きを阻害することができます。これらの分子標的薬は、通常、キナーゼを標的としており、低分子チロシンキナーゼ阻害薬 (TKI) やモノクローナル抗体 (mAb) としてシグナル伝達を阻害します。このような分子標的薬は、意図した単一の標的を阻害する上では有効ですが、シグナル伝達ネットワークの複雑性についての研究結果から、これらの標的は他の分子と隔離された状態で存在するのではなく、複雑ながんネットワークの一部として存在していることがわかっています。このようながんネットワークの動的な性質により、1種類の薬剤による単剤療法が当初有効であったとしても、ほぼすべてのがんが再発します。そこで、デンマーク工科大学のRune Linding教授は、ネットワーク全体を標的とする新たな薬物ストラテジーとして「ネットワーク医療 (Network medicine)」という概念を提唱しました(1)

分子標的薬を使用する上で臨床医が直面する唯一最大の課題は薬剤耐性です。現在多くの研究者は、薬剤耐性の対策としてネットワーク医療の手法を取っています。がんの再発には様々な理由があります。最初に、がん細胞において再発を起こし得る特徴の一つとして、ゲノムの不安定性が挙げられます(2)。標的ノードにおいて二次的遺伝子変異が生じると、阻害因子は標的に結合できなくなり、キナーゼ活性の阻害活性が無効化されます。例えば、上皮成長因子受容体 (EGFR) における二次的遺伝子変異であるT790Mによって、EGFR阻害薬であるゲフィチニブやエルロチニブへの耐性が獲得されます(3)。二つ目として、シグナル伝達ネットワークが有するネットワークの「つなぎかえ」能力が挙げられます。TKIを用いて、受容体型チロシンキナーゼ (RTK) における活性化した遺伝子変異を標的にした場合、その細胞ではネットワークの「つなぎかえ」が起こる可能性があり、阻害されたキナーゼを迂回してシグナルが伝達できるようになります。例えば、非小細胞肺がん (NSCLC) 細胞株であるHCC827では、c-METの増幅によってEGFR阻害薬であるエルロチニブへの耐性が獲得され、その結果、PI3Kを介したシグナルが途切れることなく伝達されます(4)。また、EGFR阻害薬への耐性は、PI3Kにおける遺伝子変異の活性化やAXLとそのリガンドであるGAS6の増幅を介しても起こる可能性があり、これによってPI3Kを介してシグナルが伝達され、上皮間葉転換 (EMT) が亢進されることもあります(5)。EMTとは、上皮細胞が間葉細胞の特質である浸潤能を獲得する過程であり、幹細胞様の特徴を呈し、E-Cadherinの発現を喪失し、より侵攻的で、転移性の表現型になります。

がん細胞そのものの複雑性についての理解や認識を深めるためには、一つの腫瘍を構成するがん細胞すべてが同じではないという事実にも目を向けなければなりません。ロンドン研究所 (英国がん研究所) のMarco Gerlinger博士の研究チームによる原発性腎臓がんについての最近の研究から、腫瘍内が非常に不均一であることが示されました。研究チームは、同一の腫瘍から得られた複数のサンプルでシーケンシングとゲノムプロファイリング解析を行い、遺伝子変異の63%は腫瘍全体にわたって存在しないこと、また腫瘍内には別の腫瘍抑制遺伝子の欠失によってがん化した細胞もあることを明らかにしました(6)。したがって、臨床医は、性質だけでなく組成の多様性によっても変化する腫瘍を相手に格闘しているのであり、個別化された治療ストラテジーの策定を一層困難にしています。

阻害剤

 Inhibitor TargetInhibitor TypeFor Research Involving
 Inhibitor TargetInhibitor TypeFor Research Involving
Molecularly Targeted Drugs
gefitinibEGFRsmall-moleculeNSCLC
erlotinibEGFRsmall-moleculeNSCLC; pancreatic cancer
lapatinibEGFR, HER2small-moleculeHER2+ breast cancer
cetuximabEGFRmonoclonal antibodycolorectal cancer (wild type KRAS); head and neck cancer
trastuzumabHER2monoclonal antibodyHER2+ breast cancer
pertuzumabHER2 dimerizationmonoclonal antibodyHER2+ breast cancer
imatinibBCR-ABLsmall-moleculeCML; gastrointestinal stromal tumors (GIST)
crizotinibALK, ROS, c-Metsmall-moleculeNSCLC
sunitinibPDGFR, VEGFR, RET, c-KIT, flt3small-moleculerenal cancer; GIST
sorafenibPDGFR, VEGFR, c-KIT, B-Raf, c-Rafsmall-moleculerenal and liver cancers
vandetanibVEGFR, EGFR, RETsmall-moleculethyroid cancer
ipilimumabCTLA-4monoclonal antibodymelanoma
Chemotherapeutic Agents
doxorubicinDNA and RNA synthesiscytotoxic antibiotic 
docetaxelmicrotubule dynamicstaxane 
paclitaxelmicrotubule dynamicstaxane 

薬剤耐性との戦い:併用療法

オーダーメイド医療の最初の実例の一つは、慢性骨髄性白血病 (CML) 患者の治療に効果を発揮する、BCR-ABLキナーゼ阻害薬である分子標的薬のイマチニブです。イマチニブの開発以来、米国では17種類のTKIと4種類のmAbが、患者への適用を承認されています(5)。しかし、CMLでイマチニブの単剤療法は効果を上げていますが、他の多くのがんでは単剤療法は有効性を発揮しません。ほぼすべてのがん症例で、シグナル伝達ネットワークのつなぎかえと二次的遺伝子変異による再発が発生しています。そのため、効果的な治療には、併用療法が必要であると考えられます。

併用療法ストラテジーの1例としては、従来型の化学療法とTKIの併用が挙げられます。マサチューセッツ工科大学のMichael Yaffe博士の研究チームは、トリプルネガティブの乳がん細胞に対するこのストラテジーの潜在的な有効性を近年発表しました。現在、このがんに対する標的療法は存在しておらず、予後は全体的に不良とされています(7,8)。Yaffe博士は、システム生物学に基づいた手法と最新の計算モデルを活用し、相乗効果によって腫瘍細胞を最大限死滅させると思われる薬剤の組み合わせを予測しました。研究チームは、TKIであるエルロチニブの逐次療法によってDNA損傷応答/アポトーシスシグナル伝達ネットワークのつなぎかえが起こり、エルロチニブ投与から8時間後に化学療法剤であるドキソルビシンを投与した場合、ドキソルビシンに対する細胞の脆弱性が増したことを明らかにしました(8)。この研究から、効果的ながん治療をデザインするには、シグナル伝達ネットワーク全体を考慮に入れることが重要であることが示されています(9)

第1世代のチロシンキナーゼ阻害薬は耐性が獲得されやすい傾向があることから、臨床現場で見られる薬剤耐性のメカニズムを克服すべく、新たなTKI、すなわち次世代阻害薬が開発されています。従来の化学療法との併用の有無を問わず、分子標的薬との様々な組み合わせが、現在各種臨床試験において使用されています。二つ以上の治療法で同一のRTKを標的にするというストラテジーが、1例として挙げられます(10)。例えば、HER2陽性乳がんをmAbトラスツズマブで治療した場合、たびたび再発が見られていましたが、トラスツズマブとペルツズマブ (HER2/3の二量体形成とシグナル伝達の持続を阻害する別のHER2特異的mAb) に化学療法剤であるドセタキセルを併用する治療方法が、2012年6月にFDAによって承認されました。この併用療法を評価した第3相臨床試験では、無増悪生存期間の増加が報告されました(11)。その他の併用療法としては、「垂直的」な標的療法、つまり同一のパスウェイにおいてRKTと下流に位置するその他のノードを阻害するストラテジーや、「水平的」な標的療法、つまり並行するパスウェイに存在する阻害因子を組み合わせて用いるというストラテジーが挙げられます(10)

  1. Erler, JT and Linding, R. (2010) J. Pathol., 220, 290-296.
  2. Hanahan, D and Weinberg, RA. (2011) Cell, 144, 646-674.
  3. Yun, CM. (2008) Proc. Natl. Acad. Sci., 105, 2070-2075.
  4. Engelman, JA, et al. (2007) Science, 316, 1039-1043.
  5. Gonzalez de Castro, D, et al. (2013) Clin. Pharmacol. Ther., 93, 252-259.
  6. Gerlinger, M, et al. (2012) N. Engl. J. Med., 366, 883-892.
  7. Bauer, KR, et al. (2007) Cancer, 109, 1721-1728.
  8. Lee, MJ, et al. (2012) Cell, 149, 780-794.
  9. Erler, JT and Linding, R. (2012) Cell, 149, 731-733.
  10. Al-Lazikani, et al. (2012) Nat. Biotechnol., 30, 679-692.
  11. Baselga, J, et al. (2012) N. Engl. J. Med., 366, 109-119.

疾患のドライバー遺伝子

PI3K
Phosphoinositide 3-kinase (PI3K) is a lipid kinase that catalyzes the phosphorylation of phosphatidylinositol-4,5-bisphosphate (PIP2) to produce phosphatidylinositol-3,4,5-triphosphate (PIP3), leading to downstream signaling through the Akt/mTOR pathway. The PIK3CA gene, which encodes the p110α catalytic subunit of PI3K, is frequently mutated in cancers of the colon, breast, lung, stomach, and brain(2). Specifically, PIK3CA is mutated in 36% of all breast cancers, with higher frequencies found in luminal and HER2+ subtypes(3). Recently, research efforts have focused on the association between activating mutations in PIK3CA and resistance to trastuzumab in HER2+ breast cancer(4). Because direct PI3K inhibitors are in early phases of development, inhibition of PI3K activity must be achieved through targeting downstream nodes(5). For example, clinical trials are currently underway to test the effectiveness of blocking the PI3K/Akt/mTOR pathway using the mTOR inhibitor everolimus in patients with trastuzumab-resistant breast cancer(6). Learn more about Akt signaling.
HER2
The HER2 (ErbB2) proto-oncogene encodes a transmembrane, receptor-like glycoprotein with intrinsic tyrosine kinase activity. While HER2 lacks an identified ligand, HER2 kinase activity can be activated in the absence of a ligand when overexpressed and through heteromeric associations with other ErbB family members(7). Amplification of the HER2 gene and overexpression of its product are detected in almost 40% of human breast cancers(8). HER2 is a key therapeutic target in the treatment of breast cancer and can be inhibited with the small moleculer inhibitor lapatinib and the monoclonal antibodies trastuzumab and pertuzumab(9).
Abl
The c-Abl proto-oncogene encodes a nonreceptor protein tyrosine kinase that is implicated in regulating cell proliferation, differentiation, apoptosis, cell adhesion, and stress responses(10). c-Abl can fuse with the Bcr gene to form a chimeric Bcr-Abl oncogene. Research studies have shown that the Bcr-Abl fusion results in production of a constitutively active tyrosine kinase, which causes CML(11). Bcr-Abl activity is inhibited by imatinib, one of the first examples of a successful molecularly targeted drug, which opened the doors to the idea of personalized medicine(12). Since the development of imatinib, the 8-year survival rate for patients with CML is 87% compared with a 15% survival rate before imatinib(13). However, the identification of imatinib-resistant tumor cells, frequently containing Abl point mutations that prevent imatinib binding, have prompted the need for the development of second generation Bcr-Abl inhibitors such as nilotinib and dasatinib(14).
EGFR
Epidermal growth factor receptor (EGFR) is an RTK that belongs to the HER/ErbB family. Research studies have shown that somatic mutations in the tyrosine kinase domain of EGFR are present in a subset of lung adenocarcinomas that respond to EGFR inhibitors, such as gefitinib and erlotinib(15,16). Two types of mutations account for approximately 90% of mutated cases: a specific point mutation, L858R, that occurs in exon 21 and short in-frame deletions in exon 19(17,18). The most frequent exon 19 deletion is E746-A750, accounting for 90% of lesions at this site, although some rare variants occur. EGFR can also be inhibited with lapatinib and the monoclonal antibody cetuximab.
KRAS
A guanine nucleotide binding protein (G protein) that cycles between active (GTP-bound) and inactive (GDP-bound) forms(19) to signal through the Raf-MEK-MAPK pathway(20). KRAS mutations in codons 12, 13, and 61 prevent GTPase-activating protein (GAP)-mediated inhibition of KRAS, resulting in constitutive activation(21). KRAS is frequently mutated in metastatic colorectal cancer (mCRC), NSCLC, and pancreatic cancers. In mCRC, KRAS mutations in codons 12 and 13, which are found in approximately 30% of mCRCs, are a predictive biomarker for a negative patient response to EGFR monoclonal antibody therapies, such as cetuximab and panitumumab(22,23). KRAS mutations are also found in 20-30% NSCLC tumors, although unlike in mCRC, they are not a biomarker for EGFR-targeted therapy(24). Since there are currently no direct inhibitors for KRAS, downstream nodes in the MAPK pathway such as Raf and MEK are being targeted for inhibition in KRAS-driven tumors(24). Learn more about MAPK signaling.
RET
An RTK that regulates cell proliferation, migration, and differentiation. Germline mutations in RET have been found in thyroid cancers, and recently, RET fusion proteins (KIF5B-RET and CCDC6-RET) have been identified in NSCLC(25,26). RET activity can be inhibited with sunitinib, sorafenib, and vandetanib, all of which are multi-targeted RTK inhibitors with specificities for multiple kinases including RET(24).
ALK
Anaplastic lymphoma kinase (ALK) is an RTK of the insulin receptor family and is similar in structure to ROS1. Although ALK signaling is not very well characterized, it is known to be expressed in the developing central and peripheral nervous system where it signals through MAPK and Akt pathways to promote cell proliferation and survival(27). ALK was originally identified as an oncogenic fusion protein with nucleophosmin (NPM) in anaplastic lymphoma(28). Since then, researchers have discovered ALK to be fused with several other proteins such as EML4, TFG, and KIF5B(29-31). In particular, the EML4-ALK fusion in NSCLC has recently become a promising new therapeutic target, as epidemiological studies suggest it is found in 3%-5% of all NSCLC patients(32). This equates to approximately 10,000 new cases per year in the U.S. ALK is inhibited by crizotinib, and next-generation ALK inhibitors are currently in clinical trials(33). Learn more about ALK.
ROS1
An RTK of the insulin receptor family that stimulates cell proliferation and survival. Like ALK, ROS1 has been shown to undergo a number of gene rearrangements that result in an oncogenic fusion protein, such as FIG-ROS1 in glioblastoma(34), and SLC34A2-ROS1 and CD74-ROS1 in NSCLC(35). In a immunohistochemistry (IHC) screening assay of >500 NSCLC samples, researchers found 1.6% of the tumors contained oncogenic ROS1 rearrangements, with the CD74-ROS1 fusion being the most prevalent(36).ROS1 activity can be inhibited with crizotinib, as shown in preclinical and early clinical studies(37). Learn more about ROS1.
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