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タンパク質のアセチル化 (Protein Acetylation)

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経路の説明:

リジンのアセチル化は可逆的な翻訳後修飾で、タンパク質の機能や、クロマチン構造、遺伝子発現の制御において重要な役割を担っています。転写共役因子の多くがアセチラーゼ活性を有する一方、転写補助抑制因子は脱アセチル化に関与します。アセチル化酵素複合体 (CBP/p300、PCAFなど)、または脱アセチル化酵素複合体 (Sin3、NuRD、NcoR、SMRTなど) は、各種シグナル伝達経路に応答して、DNAに結合する転写因子 (TF) までリクルートされます。ヒストンアセチル基転移酵素 (HAT) はヒストンを高アセチル化し、転写活性化に関与します。一方、ヒストン脱アセチル化酵素 (HDAC) はヒストンを脱アセチル化し、転写抑制に関与しています。ヒストンのアセチル化は、クロマチンの高次構造をリモデリングしてヒストン-DNAの相互作用を弱め、転写活性化複合体が結合部位にアクセスしやすくすることで転写を促進します。この転写活性化複合体には、アセチル化リジンに結合するブロモドメインをもつタンパク質が存在します。ヒストンの脱アセチル化は、クロマチンが凝縮した高次構造を形成し、ブロモドメインを有する転写活性化複合体の結合を阻害することで、アセチル化とは逆の機構で転写を抑制します。このように、ヒストンの低アセチル化状態は、転写抑制に働くヘテロクロマチン構造を示す特徴です。

参考文献:

We would like to thank Prof. Raul Mostoslavsky, Harvard Medical School, Boston, MA, for contributing to this diagram.

created November 2002

revised September 2012

タンパク質のアセチル化 (Protein Acetylation)