細胞骨格の調節: CH ドメイン(領域)

Cytoskeletal Modulation: CH Domain

The CH domain of β-spectrin.

ドメインの結合および機能

CH(Calponin Homology; カルポニン相同)ドメインは、およそ110アミノ酸残基からなるタンパク質モジュールで、細胞骨格およびシグナル伝達タンパク質に存在する。ジストロフィンやα-アクチニンなどのスペクトリン様タンパク質のN末端において、タンデムに並んだ2つのCH ドメインがF-アクチン結合部位を形成する。このようなタンデムのCH ドメインは5-50 μMの親和性でF-アクチンに結合し、アクチンフィラメントを架橋して束と網目構造を作る。CH ドメインは少なくとも3つの型に分類することができる。タイプ1および2 のCH ドメインは、細胞骨格系のタンパク質であるジストロフィン、スペクトリンやフィラミンに、タンデムに並んだ形で一緒に見出される。タイプ3のCH ドメインは、筋収縮を調節するタンパク質(すなわちカルポニン)およびシグナル伝達系のタンパク質(すなわちVav、ARHGEF6 およびIQGAP)に見出される。タイプ3のCH ドメインはアクチンと直接的には相互作用しないようだが、むしろそれぞれのタンパク質が存在する場所でそれらの活性を調節する調節ドメインあるいはタンパク質-タンパク質相互作用の足場としてはたらくらしい。

構造

CH ドメインは、長いループ部分や2つから3つの短いヘリックスによってつながった、4つのおもなα‐ヘリックスからなる。3つの主要なヘリックスは平行する束を形成するが、これに対してN末端のヘリックスが直角に詰め寄っている。2つのCH ドメインは、最初のドメインのC末端のヘリックスがこの2つのドメインに接続して新たな1つのコンパクトな折りたたみ構造を作るように、タンデムに並んで寄せ集まる。

参考文献

  1. Banuelos, S. et al. (1998) Structure 6(11), 1419–1431.

例: ドメインタンパク質

Cytoskeletal Modulation: CH Domain

例: ドメインタンパク質と結合パートナー

CH Domain Proteins Binding Partners
β-spectrin F-actin
Fimbrin F-actin
Dystrophin F-actin

翻訳監修: 大阪薬科大学 生体防御学研究室 天野富美夫先生

Reference