リン酸化セリン/トレオニン結合: FF ドメイン(領域)
FF domain from human HYPA/FBP11.
ドメインの結合および機能
FF ドメインは、RhoGAP のp190 ファミリーと同様、さまざまな核内転写因子およびスプライシング因子に存在する。このドメインは酵母からヒトまでよく保存されており、植物のタンパク質にも見出される。N末端およびC末端に保存された2つのフェニルアラニン残基で特徴付けられるように、FF ドメインはおよそ50-60アミノ酸残基の長さを持ち、しばしばタンデムな反復を示す。ヒトの転写因子CA150 およびスプライシング因子hHYPA/FBP11 由来のFF ドメインはともに、リン酸化されたセリン残基を持つRNA ポリメラーゼII のC末端ドメイン(C-terminal Domain, CTD)と相互作用することが示されている。CA150 のFF ドメインはまた、低い親和性で多数の(D/E)2/5-F/W/Y-(D/E)2/5 モチーフに結合することができる。興味深いことに、すべての核内のFF ドメイン含有タンパク質はまた、N末端付近にWW(トリプトファン)ドメインを持つ。WW ドメインはmBBP/SF1 などの必須のスプライシングタンパク質と相互作用できることから、このことは転写とスプライシングが共役して機能する可能性を示す。
構造
FF ドメインは、2番目と3番目のヘリックスの間のループの位置に310 ヘリックスを持つ、直行する束の中に配置された3つのα‐ヘリックスから構成される。タンデムな配置と一致して、N末端とC末端はこの構造の両端にある。2つの高度に保存されたフェニルアラニン残基が1番目と3番目のヘリックスの中央に存在し、このタンパク質の疎水性中心を形成するのを助けている。FF ドメインの構造は、他のリン酸化セリン/トレオニン‐結合ドメインとはかなりかけ離れた構造をしており、これらのモジュールに新規の折りたたみ構造を示している。リガンドとの相互作用は、ヘリックス1と4 の間の正電荷を持つ残基の集合体(クラスター)を通じて媒介されることが提唱されている。
参考文献
- Allen, M., et al. (2002) J. Mol. Biol. 323(3), 411–416.
例: ドメインタンパク質
例: ドメインタンパク質と結合パートナー
| FF Domain Containing | Binding Partner |
| Human transcription factor CA150 | RNA Polymerase II C-terminal Domain (CTD) phosphorylated on serine, Tat-SF1 |
| Yeast Splicing Factor Prp40 | RNA Polymerase II C-terminal Domain (CTD) phosphorylated on serine |
| Yeast Splicing Factor HYPA/FBP11 | RNA Polymerase II C-terminal Domain (CTD) phosphorylated on serine |
翻訳監修: 大阪薬科大学 生体防御学研究室 天野富美夫先生