アポトーシス: TRAF ドメイン(領域)
The monomeric TRAF domain of human TRAF2.
ドメインの結合および機能
およそ150アミノ酸残基からなるTRAF ドメインは腫瘍壊死因子受容体関連因子(Tumor Necrosis Factor (TNF) receptor-associated factors)に見出される。TRAF タンパク質は、進化的な発展は比較的最近になってからのものと思われるが、それは線虫(C. elegans)ではたった1つのTRAF タンパク質、ショウジョウバエでは2つだけ、そして哺乳類では6つのTRAF タンパク質が存在するからである。哺乳類のTRAF タンパク質は、核に見出されるTRAF4 を除くとすべて細胞質に局在する。TRAF タンパク質は、それらのTRAF ドメインと活性化したTNF 受容体、IL-1/Toll 受容体との相互作用を通じて、あるいはTRADDs などの中間体のタンパク質を介して膜に動員される。TRAFs は、TNF 受容体と相互作用するとすぐにNF-κB およびAP-1 転写調節因子を活性化して、おもに細胞の生存に働く。哺乳類の6種類のTRAF タンパク質は異なる機能を持つ。たとえば、TRAF3 はT細胞依存的な抗原応答性を調節し、TRAF4 は気管形成に必要であり、TRAF6 はIL-1、CD40 およびLPS のシグナル伝達系を調節する。TRAFs はまた、LAMP1 への結合とそれに続く増殖と形質転換の促進を通じて、EB ウイルス(Epstein-Barr Virus)の複製にとって重要な働きをする。
構造
TRAF ドメインは非常によく保存されたコイルドコイルドメインから構成されており、それにTRAF-C ドメインが続く。N末端のコイルドコイルドメインは1本のα-ヘリックスからなるが、TRAF-C ドメインはβ-サンドイッチ構造に折りたたまれている。TRAF ドメインは二量体、三量体、あるいはまたヘテロ三量体などのオリゴマーを形成する。TRAF-2 のTRAF ドメインの三量体構造は、コイルドコイルドメインからなる1本の葉柄状の構造をしていて、それにはTRAF-C ドメインが3つの分葉を形成しながらこの葉柄の下に付いている。
参考文献
- Park, Y.C. et al. (2000) Cell 101 (7), 777–787.
例: ドメインタンパク質
例: ドメインタンパク質と結合パートナー
| TRAF Domain Proteins | Binding Partners |
| TRAF 1,2,3,5 | CD40 |
| TRAF 1,2 | TRADD |
| TRAF6 | IRAK |
| TRAF 2 | TNFR1 |
| TRAF 6 | IL-1 |
翻訳監修: 大阪薬科大学 生体防御学研究室 天野富美夫先生