リン酸化セリン/トレオニンおよびメチル-リシン: WD40 ドメイン(領域)

Phospho-Ser/Thr and Methyl-Lysine: WD40 Domain

WD40 domain of Cdc4 bound to a CPD phosphopeptide from cyclin E.

ドメインの結合および機能

WD40 反復配列は、同定できるタンパク質ドメインのうちで最も大量に存在するものの中にあって、シグナル伝達におけるアダプター/調節モジュール、pre-mRNA のプロセッシング、細胞骨格の集合、転写活性化および細胞周期の制御などの機能を担う多種多彩な真核生物のタンパク質に見出される。WD40 ドメインを含むタンパク質に共通するテーマは、結合相手が安定なまたは可逆的な会合をするためのプラットホームとして働くβ-プロペラ構造を反復配列が作ることができるか、ということである。WD 反復配列の特徴を定義づけるものとして、保存されたトリプトファン(W)とアスパラギン酸(D)残基、および約40アミノ酸残基の長さからなる反復、がある。このWD40 の反復ドメインのプロペラ構造は、翻訳後修飾の認知に関与する多才なモジュールである。β-TRCP およびCdc4 のWD40 反復ドメインは、リン酸化されたセリンおよびトレオニンを含むペプチドを認識する。これに対し、WDR5 のWD40 反復ドメインは、ヒストンH3 のN末端尾部にあるジメチル化されたリシンペプチドを認識する。

構造

Cdc4 由来のWD40 反復部位は、8枚羽のβ-プロペラ構造を形成する8個のWD40 反復部分を示す。構造が解明されたWD40 タンパク質のほとんどは、7枚羽のついたβ-プロペラ構造を示す。WD40 ドメインは、円錐台をしていて、上部が直径40 Å、底部が30 Å、全体の厚みが30 Åで、中心部に直径6 Åの穴があいた構造をとると記載されてきた。WD40 ドメインは、この円錐台の上部の表面を使ってCdc4 phosphodegron(CPD)ペプチドを認識する。

参考文献

  1. Orlicky S., et al. (2003) Cell 112(2) 243–256.

例: ドメインタンパク質

Phospho-Ser/Thr and Methyl-Lysine: WD40 Domain

例: ドメインタンパク質と結合パートナー

WD40 Containing Proteins Target Proteins Concensus
βTRCP/Fbw1 β-catenin, IκB D-pS-G-φ-X-pS
Cdc4/Fbw7 Cyclin E, Sic1p, Gcn4p L-I/L/P-pT-P
WDR5 Histone H3 R-X-Kdimethyl

翻訳監修: 大阪薬科大学 生体防御学研究室 天野富美夫先生

Reference